「瞑想のやり方がわからない」「初心者でも簡単にできる瞑想の方法を知りたい」とお考えの方は多いのではないでしょうか。

瞑想はストレスを軽減したり、集中力や創造力を高めたりする効果が期待できるといわれています。

2007年にGoogle社で「SIY」という瞑想法が開発されたことなどにより、世界中のビジネスパーソンの間で瞑想を実践する方が増加しました。

とはいえ、瞑想は初心者が取り組むには少々ハードルが高いと感じる場合が多いものです。

この記事では、瞑想のやり方と効果を解説し、初心者でも簡単にできる瞑想の方法を紹介します。

記事の後半では、目的別に分けて瞑想を実践するコツも解説しますので、これから瞑想を始めようとお考えの方はぜひ最後までご覧ください。





瞑想とは?

瞑想とは、心と身体の統合に焦点を当て、心を落ち着かせ、心と身体の健康な状態を保持・増進するために行われる実践技法です。

東洋の伝統・因習を起源として数千年の歴史があり、さまざまな瞑想法があります。

特に、マインドフルネス瞑想にはさまざまな種類がありますが、主なものは以下の2種類です。





概要





目的





サマタ瞑想

(止瞑想)





長期間一つのものに注意を集中する瞑想。集中瞑想とも呼ばれる





何らかの対象に注意を集中することで、通常の心の活動を止めること





ヴィパッサーナ瞑想

(観瞑想)





瞬間瞬間の経験を観察し、感情や認知のパターンに気づく瞑想。洞察瞑想とも呼ばれる





物事をありのままに観察することに力点を置き、瞬間瞬間に心の中に去来するすべての現象に気づきを向け続けること





瞑想初心者の方は、「瞑想は無になることを意図しており、雑念を全く生じさせないよう集中し続ける修行である」といったイメージを抱いている場合が多いのではないでしょうか。

実は、一つのものに集中するサマタ瞑想であっても雑念は生じるものです。

雑念が浮かんだとしてもそれをあるがままに観察し、逸れた注意を再び呼吸など集中しようとする対象に戻すことができれば全く問題ありません。

「雑念が生じないようにする」のではなく、雑念が浮かんできたら雑念が浮かんできたな、とその状態をそのまま観ることが大切です。

瞑想初心者の方でサマタ瞑想を実践してうまくいかないと悩んでいる方は、ヴィパッサナー瞑想を先に行い、そのあとにサマタ瞑想を実践するとよいでしょう。

なぜなら、2種類の瞑想を実施した場合、あとに実践した瞑想において「できた感じ」が得られやすいことを示唆する研究結果があるためです。

瞑想のやり方|初心者でも簡単にできる方法を解説

ここでは、初心者でも簡単にできる瞑想のやり方を紹介します。

日々、繰り返し実践することで瞑想は上達していくものですので、ぜひ継続的に実践しましょう。

瞑想の準備

まずは瞑想を行う準備をしましょう。

効果的に瞑想を行うには、環境を整えるのが重要です。

一人になれる静かな場所に移動しましょう。

座った姿勢か仰向けの姿勢になれる場所が適しています。

必要な物品は以下の通りです。

●     タイマー

●     姿勢を保つために必要なもの

正しい姿勢を保つためには、以下のような物品が必要となります。

【座った姿勢の場合】

●     椅子(椅子に座る場合のみ)

●     瞑想クッションや座布団

【横になった姿勢の場合】

●     布団・マットレスまたはヨガマット

●     瞑想クッションなどのクッション・枕・座布団

正しい姿勢を保つことを目的として開発された瞑想クッションを準備すると、初心者でも簡単に瞑想に適した正しい姿勢を保ちやすくなります。

1.正しい姿勢をつくる

瞑想初心者の方は、正しい姿勢をつくる前にタイマーをかけましょう。

姿勢をつくってからタイマーをかけると、タイマーをかける際に姿勢が崩れてしまう可能性があるためです。

最初から長い時間にせず、まずは3分程度の時間からチャレンジするとよいでしょう。

タイマーをかけ終わったら、正しい姿勢をつくります。

瞑想を行う際の正しい姿勢とは、以下のような状態です。

●     背骨が気持ちよく伸びている

●     首や肩などに余計な力が入っていない

次に、以下の手順で正しい瞑想の姿勢をつくります。

  1. 背筋を伸ばし、足を組んで座ります。椅子に座る場合には、椅子に深く腰かけます。

2. 骨盤を起こして左右の坐骨(お尻と床や椅子が接しているところ)に均等に体重を乗せます。

3. 上半身を前後左右にゆっくりと動かし、徐々に揺れを少なくしていき、自分の身体の中心軸を探し、さだめます。

4. 中心軸をさだめたら、姿勢を正す。

   ※以下のようなイメージを使うと行いやすいです。

●     頭のてっぺんからヒモで上に引っ張られているように引き延ばされるようなイメージで背筋を伸ばす

●     頭の上に大きな荷物を乗せている状態で、それを押し返す動作をイメージして腰を据えて背筋を伸ばす

最初から完璧な姿勢を目指さなくても大丈夫です。

手順に沿って、いまできる限りの姿勢をつくることができればよしとしましょう。

繰り返し行うことによって、感覚がつかめてくるはずです。

5. 目は閉じず、自然と少し目を開けた半眼でおこないます。目を閉じると眠気がきたり、姿勢をまっすぐに保ちにくくなるためです。

2.ゆっくりと息を吸い、ゆっくりと息を吐く

姿勢を作れたら、呼吸に意識を向けてゆっくりと呼吸します。

瞑想時の呼吸は基本的に「鼻呼吸」です。

口呼吸では、直接乾燥した空気を吸い込むため、喉の粘膜が乾燥してしまい、喉の粘膜を痛めてしまったり、細菌感染を起こしやすくなってしまったりするデメリットがあります。

ただし、鼻詰まりがあるなどの事情で鼻呼吸が難しい場合には、口を軽く開けて口呼吸をしても構いません。

瞑想をするときの呼吸は、自分が気持ちいいと感じられることが大切ですので、無理しない範囲で行いましょう。

ゆっくりと息を吸い、ゆっくりと息を吐きます。

3.自然な呼吸を続ける

ゆっくりとした呼吸を数回続けましょう。

呼吸に注意を向け、鼻から出入りする呼吸に意識を向けます。

鼻から空気が入ってきて、鼻から息を吐き出す際に感じる感覚に集中しましょう。

注意を呼吸に集中できると、鼻から出入りする空気が乾燥した感じや湿った感じ、冷たさや温かさ、空気が出入りする速度や出入りする際に感じられる圧力などさまざまな感覚を感じることができます。

4.身体の感覚を観察する

ゆっくりとした呼吸を続けながら、身体の感覚に注意を向け観察する瞑想を行います。

腹式呼吸を行っている場合は、息を吸い込むとお腹が膨らみ、息を吐き出すとお腹がへこみます。

腹式呼吸を繰り返したあと、完全呼吸をやってみましょう。

完全呼吸とは「胸式呼吸」と「腹式呼吸」を合わせた方法で、息を吸うときにはお腹の膨らむ感覚だけでなく、胸も広がる胸式呼吸を意識し、息を吐くときには「腹式呼吸」を意識する呼吸法です。

呼吸により、身体が膨らんだり、しぼんだりする感覚の変化を観察します。

すると、お腹だけでなく、胸や身体の前面が動いていて、息を吐くたびに緊張が解けてリラックスしていくのも感じられるかもしれません。

5.雑念に気づく

雑念が浮かんだら、まずは雑念が浮かんでいる状態をそのまま感じ、静かに意識を呼吸に戻していきます。

雑念が浮かんでも焦る必要はありません。

雑念が浮かぶのは自然な反応ですので、「雑念が浮かんできたな」くらいに受け止めて、今ここでは自分の注意が雑念に向いていることを確認しましょう。

そして静かに自分の注意を呼吸に戻していきます。

注意が呼吸から逸れるたびに、これらのプロセスを繰り返し行いましょう。

7.目を開ける

一定時間、瞑想を行ったら、ゆっくりと手を握ったり開いたりして動かしましょう。

手を組んで手のひらを上に向けて、腕を上方向に向かって伸ばします。

ゆっくりと腕を下げるのと同時に目をゆっくりと開けましょう。

頭と身体の感覚がどのように変化しているかを観察し、瞑想を終えます。

瞑想を効果的に行うためのポイント

基本的な瞑想のやり方を理解できたら、さらに効果的に行いたいと考える方が多いのではないでしょうか。

ここからは瞑想を効果的に行うためのポイントについて解説します。

環境を整える

瞑想を効果的に行う際に重要なポイントは「環境を整える」ことです。

瞑想初心者がいきなりザワザワとうるさい場所で、呼吸に注意を向けようとしても、騒音や周囲の人々の会話内容などに注意が逸れやすくなってしまうでしょう。

なるべく集中しやすくするためにも、静かで人に邪魔されない環境で瞑想を行うのがおすすめです。

静かで刺激が少ない環境であればあるほど、人は集中力を発揮しやすくなるためです。

どうしても静かな場所を確保するのが難しい場合は、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンなどを用いて目を閉じるなどの工夫により、刺激を減らすことができます。

正しい姿勢を保つ

次に重要なポイントは、「正しい姿勢を保つ」ことです。

猫背の姿勢では、十分に深い呼吸を行うことができません。

なぜなら、猫背の姿勢では、肺などの内臓が圧迫されてしまうため、深い呼吸をしているつもりでも十分に胸郭が広がらず、浅い呼吸になってしまうのです。

背筋を伸ばして座る姿勢に慣れない方は、瞑想クッションをお尻の下に置いて座ると初心者でも腰が安定しやすくなります。

腰が安定すると気持ちよく背筋を伸ばすことができ、簡単に正しい姿勢を保てるようになるでしょう。

床に座る場合の足の組み方はいくつかの種類がありますので、それぞれの座り方と瞑想時のポイントを表にまとめました。





概要





留意点





あぐら





お尻を床につけ、両膝を左右に開き、両足を組んで座る姿勢。胡坐(こざ)とも呼ばれる。





膝・股関節などに怪我や違和感がある方は、あぐらをかくと痛みを伴う場合があります。





半跏趺坐(はんかふざ)





片方の足を反対側の太ももに乗せる姿勢。





床をお尻につけて、片方の足を反対側の太ももに乗せます。

片方の足だけを太ももに乗せるため、関節が硬い方でも比較的やりやすい座り方です。





結跏趺坐(けっかふざ)





両方の足先をそれぞれ反対側の太ももにのせる姿勢。





床にお尻をつけて、片方ずつ足先を太ももに乗せてます。

関節が硬い方は姿勢が不安定になりやすいため、半蓮華座から慣らしていくのがおすすめです。

足首・膝・股関節の柔軟性が乏しい方は非常に苦しい姿勢です。





椅子座





椅子に座る姿勢です。

腰が安定しやすく、背筋を伸ばしやすいのが特徴です。





背もたれに寄りかからずに、浅めに腰かけると背筋を伸ばしやすくなります。

足首や膝などへの負担が少ないため、膝など脚の関節に不安がある方におすすめです。





さまざまな座り方がありますが、無理せずに自分にとって楽な姿勢から始めるとよいでしょう。

苦痛を伴う座り方や不安定な座り方を選んでしまうと、姿勢を保つのに苦労して瞑想に集中できなくなってしまうためです。

瞑想の効果とは?

瞑想には、以下のような効果があるといわれています。

特にマインドフルネス瞑想は研究により、その効果が認められています。

●     集中力を高める(前頭葉のシータ波を増やす)

●     睡眠の質を改善する(睡眠の満足度を高める)

●     強い不安や恐怖の感情を和らげる(デフォルト・モード・ネットワークの働きを弱める)

これらの効果を期待して、日常的に瞑想を実践する方が増えています。

しかし効果を意識しすぎると雑念となるので、あくまで副産物として考えるとよいでしょう。

瞑想の効果的な実践方法|目的別に実践のコツを紹介

日常生活で瞑想を実践する際に、目的によって効果的な実践方法が少し異なります。

ここでは、以下の3つの目的別に瞑想を効果的に実践するためのコツを紹介します。

職場で集中力を高めたいとき

瞑想には、集中力を高める効果もあります。

職場で瞑想をする場合には、休憩室や会議室など一人で静かに過ごせる場所で行うのが効果的です。

蓮華座の姿勢で瞑想を行う場合は、姿勢が不安定になりやすいため、手軽に正しい姿勢を保てる瞑想クッションを使うとよいでしょう。

集中力を高めたいときには、長時間の瞑想よりも短時間の瞑想の方が効果的です。

瞑想後は覚醒度が下がり、頭がぼーっとした感じがする場合があります。

そのような場合は、瞑想を終えるときに手をグーパーグーパーと動かしたり、両手を組んで上に伸びをしたりするような解除動作を入念に行うとスッキリします。

さらに瞑想後にローズマリーやミントなど覚醒を促し集中力を高めるタイプのアロマを使用するのもよいでしょう。

睡眠の質を高めたいとき

瞑想を行うと、リラックスしたときに働く副交感神経が優位になり、睡眠の満足度が高まるといった研究結果が見受けられます。

就寝前に瞑想を行い、睡眠の質を高めたいときには仰向けに横になった姿勢で行うのがおすすめです。

首や肩が不安定になると、余計な力が入ってしまいますので、身体に合った枕を使ったり、瞑想クッションを後頭部と首の下に置いたりして、頭と首の位置を安定させましょう。

腰痛があるなどの理由で仰向けの姿勢で身体の痛みが生じてしまう場合があります。

そのような場合は、痛みが少ない楽な姿勢で行って構いません。

一般的には、横向きになるか、膝の下に瞑想クッションや枕を入れて膝を軽く曲げる姿勢をとると腰への負担を軽減できます。

さらに真性ラベンダーやサンダルウッドなどリラックス効果が期待できるアロマを炊くとなお良いです。

リラックスしたいとき

ストレスがかかっているときや、不安を感じているときには、身体が緊張してしまうものです。

瞑想を行うと副交感神経が優位になるため、手軽にリラックス状態に入ることができます。

さらに、ストレスがかかっているときや不安を感じているときにはストレス場面や不安な状況について繰り返し考えてしまう「反芻思考(はんすうしこう)」が起こりやすいものです。

不安やストレスは、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)と呼ばれる脳の働きを活性化してしまい、それらの感情を強め、心身を緊張させ、多くのエネルギーを消耗してしまいます。

不安を鎮めるためには、デフォルトモード・ネットワークの働きを低下させ、反芻思考を止めることが重要です。

瞑想には、このデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)を鎮め、反芻思考を落ち着かせてくれる効果が期待できます。

心身ともにリラックスしたいときには、一人で個室に入るなどして静かで人目が気にならない環境で瞑想を行うのがおすすめです。

また、瞑想を行う際に身体を締め付けるベルトやネクタイ、時計などを外したり、緩めたりするのもリラックスするために効果的です。

女性の場合は、ブラジャーなど緩められる下着は緩めたほうがリラックスできます。

どうしても音が気になる場合は、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンなどを使うのも一つの方法です。

身体の緊張から姿勢が安定しにくいときには、瞑想クッションをお尻の下や腰に当てると正しい姿勢を取りやすくなり、無駄な力が抜けリラックスしやすくなります。

さらにリラックスしたい場合には、リラックス効果が期待できるアロマやお香を炊くのもおすすめです。

また、サウナで瞑想したい場合には、サウナでも使える瞑想クッションを使うと手軽に正しい姿勢をとることができます。

まとめ

この記事では、初心者でも簡単にできる瞑想のやり方と瞑想の効果について詳しく解説しました。

瞑想を実践すると、頭がスッキリした感覚やリラックスしたような感覚を得られる場合が多いでしょう。

仮にそのような効果を体感できなかったとしても、継続的に実施することにより徐々に効果を体感できるようになるものです。

この記事でご紹介した効果を高めるポイントや目的別の実践方法も参考にして、繰り返し瞑想を実践しましょう。

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初心者でも手軽に正しい瞑想姿勢をつくれる瞑想クッションを活用して、瞑想による効果を満喫しましょう。

参考文献:吉田昌生. マインドフルネス瞑想入門. WAVE出版. 2020.

https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c02/07.html

https://www.waseda.jp/flas/rilas/assets/uploads/2022/10/001-008_Nozomi-IMAJO.pdf

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